【制作会社向け】広告マンガの単価についての考察

2019年8月14日

どうも。かみじょーひろです。

フリーでイラストの仕事とマンガの仕事をしながら、会社(広告代理店)の仕事で基本はLINEの広告物、たまにマンガ広告のディレクションをしています。

今私がいるのはマンガ広告専門の代理店ではなく、インターネットの総合広告代理店って感じのとこです。要はマンガ制作の現場に理解のない人たちのばかりの環境です。
そのせいか近頃、上からの圧でマンガ広告を安くできないのか、と言われることも多くなり、しんどくなってきたので、なんとなく思うことを書きたいなと思います。
マンガ広告物を考えている制作会社の方に、知っていただければ。

広告マンガは安くできるのか

安くできないのかって思っている、たぶんこのブログに辿り着いている人の半分ぐらいは、twitterなどで言われてる”マンガの原稿料がめちゃめちゃ安いまとめ”みたいなのを見て、逆に広告マンガの見積もりは高すぎるのでは?と思われているのではないでしょうか。

マンガ広告、安くできるかというと結論、できません。
なぜできないかという理由を下記にあげてみました。

マンガ広告は、一般の雑誌マンガにかかる工数の倍以上の時間がかかる。

普通の雑誌のマンガと違って、ものを売ったり商品を理解してもらうために作るものなので、少し流れは特殊です。具体的に一般の雑誌と広告マンガの流れを比較して書いてみました。

一般の雑誌のマンガの場合

プロット作成

ネームに落とす(1〜2週間)

編集チェック(2-3営業日)
修正指示がればここで発生

ペン入れ(1〜2週間)

編集チェック(1営業日)
統一表記や書き文字にミスがある場合のみ修正

配信(掲載)

マンガ広告の場合

クライアントよりオリエン(1営業日)
—最初は代理店作業
プロットをいくつか用意/キャラ設定と共に(2営業〜3営業日)

クライアントにより選定(2営業日)

プロットより細かめの脚本を用意(2営業日)

クライアントに脚本チェックしてもらう(2営業日)

表記等も含めてのコンプライアンスチェック(2営業日〜1週間)

—ここからが作家さん依頼
ネームに落としていただく(1週間ぐらい/量による)
この時点でキャラクター案(カラー)も描いていただく

クライアントチェック(2営業日)
ここで結構要素を追加してくるクライアントが多い(地獄)
その場合、さらにネーム修正1週間

着色(1〜2週間ぐらい/量による)

クライアントチェック(2営業日)
もうここでは修正は入らないように仕切りたいが、結構入る
その場合、さらに着色修正1週間

ページデザイン&コーディング、編集(通常は漫画の作画と同時に進める)

配信

パッとみてこの工数の多さ、おわかりいただけると思います。
作家側の工数で見ても通常の雑誌のマンガの倍ぐらいの時間がかかります。
スムーズに進んでこんな感じなので実際はもっとかかる可能性もあります。チェックするのは編集のプロではなく、言葉は悪いですが素人になってしまうので。
ネーム提出後にストーリー変更、読まれなさそうな長ゼリフ追加、そもそものキャラクター設定をひっくり返してくるなんてこともあります。(実際にあった)

↑これらは脚本時のすり合わせ、オリエン時のヒアリング不足が主な原因です。
依頼時にこのあたりの情報をしっかり精査できるかどうかが、制作ディレクターの腕の見せ所です。どう頑張っても、ネームにならないとわからないこともあるといえばあるので、100%回避はできないのですが、できるだけ脚本の時になんとかすり合わせしておきたいところです。

実際、一般のマンガの雑誌の原稿料は、めちゃくちゃ安い。
でも、作家に入るのは原稿料だけじゃない。

原稿料だけでいうと雑誌のマンガのお仕事で

1色の原稿1ページ
¥7,000-12,000

カラー原稿(表紙の場合は別
¥12,000-20,000

というのが相場かと思います。
もっと安い場合もあると思います。

でも、広告漫画ではないので、好きな話、描きたい話を描いての話です。
100%描きたい話を描いてるかどうかは人によるとは思いますが・汗

さらに、上記にプラスで、再録や印税など媒体別でギャラのっかって来ます
再録で原稿料の半分とか、印税だと刷った分の6~12%ぐらいとか。(電子だと印税率高いこともあると思います)
もちろん契約次第で自分でkindleで売ることもできるし同人誌にもできる

広告マンガは名前が出せない

あと、広告マンガは、名前(PN)が出せないことの方が多い

有名な作家や、フォロワー(ファン)がたくさんいる、いわゆるインフルエンサーはむしろ出せって言われるんですが、それ以外の作家に対する対応は真逆。非常にモヤモヤするところです。

もちろんクライアントに確認すれば快くOKって言ってくれるとこも多いのですが、そもそも、クライアント普通の広告代理店マンガ広告代理店作家って通過点が多すぎて、確認がめんどくさくてやってもらえないパターンが多いというのが実情。
実際、作家の実績にしていいかクライアントに確認したところで代理店側には、1円もお金にはならないのであまりいい顔もされません。

あと、そもそも”マンガ広告”代理店が作家のペンネームの開示をしていない。”マンガ広告”で検索してサイトをみていただくとわかるのですが、作家名はなく番号で表記されています。

開示してない理由は分からないですが、おそらく直接依頼行くのを懸念したりしてるんだと思います。

それで、クライアントも作家のことを知れないどこで実績として公開されるかわからないじゃあ実績公開NGでってなっちゃう。

そんなわけでまあ、実績にできないし名前も出せないなんて

マンガ広告の単価

印税もない、再録もない上、自分で描いたとも言えない部分を加味して価格設定するとこれぐらいが最低ラインかなと思います。

1色の原稿1ページ
¥30,000~

カラー原稿
¥50,000~

どうしても少しでも安くしなければならない場合

私が依頼する場合は、私ならやりたくないな〜という単価にしたくないので、格安案件は格安なりのコマ数にするなど対応したり調整するようにしています。イラスト換算して、1カット単価×コマ数なので、予算越えますという交渉をしたり、マンガで表現するところ、しないところを分けてコマ数を削ってみたり。

どうしてもやむを得ない理由で、単価安めでの依頼を行わなきゃいけない場合は、媒体を縛ったり二次使用は別途という仕切りを入れるというのも手です。

そもそも、安くしようと思うこと自体間違っている

マンガ・アニメの技術に対しての報酬は現状でもかなり安い。値切る&安くするという考え方をまず捨てて、ぜひ代理店の人には価値を伝える努力をしていただきたいと思います。

成果報酬型ので契約しちゃって、配信伸びてやっと回収できる・制作費は取れないから、できるだけ最初は安くスタートしたいって想いも理解できます。

ただこれは代理店側の言い分にすぎず、作家の責任ではないですよね?
やるなら効果合わせていくのは代理店側の責任。
作家のギャラ削るはやめてあげてください…。時間給にするとびっくりするぐらい割りに合わないことってけっこうあるんですよ。
どうにか同じ業界の、マンガ広告を考えてる人たちに響きますように。

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マンガ広告、お請けしてますので、いつでもご依頼お待ちしてます^^
ちゃんと制作費も掲載してますし、そんなに高くないです。

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